舟を編む(映画)

ロミママ

2013年04月23日 20:25

 三浦しをんさんの 「舟を編む」 は、
 ヒミツの読書クラブで借りて、少し前に読んでいました。

 「辞書編集」 という仕事は地味で根気が必要で、
 こだわりは捨てられないし、逆に間違いも絶対に許されない。

 24万語の一つ一つをチェックし、完成するまでに16年!
 松田龍平がどんなマジメ君を演じるのか、見たかったんです。 

 加藤剛演じる老学者、松本先生のことば。

 「人は辞書という舟で海を渡り、
  自分の気持ちを的確に表す言葉を探します。
  誰かと繋がりたくて広大な海を渡ろうとする人たちに捧げる辞書、
  それが 大渡海 です。」


  
  さてと、
  最近の流行でしょうか?

  人並み以上の
  特殊な能力を持ちながら、
  恋愛は全くダメ、
  っていうパターン。

  きのうの 「猫弁」 も、
  「横道世之介」 も、
  「天地明察」 も。
  あ、「ビブリア」 も。

   


  
 
  マジメ君を真面目に演じた
  松田龍平の眼鏡の奥の小さな目の表情が、とても良かったです。

  不安、戸惑い、驚き。 時には情熱! さらに、自信!
  あの目は、父親の優作に似ていますよね。 

  編集部のメンバーは、お互いを認め合って仕事をしています。
  一見チャラ男に見える先輩の西岡(オダギリジョー)。
  でも、 ハートは熱いのね、この人。  
  
  そしてマジメ君は、辞書作りとはどういうものかを教えてくれた
  松本先生のために頑張っているのです。
  誰かを喜ばせたいと思ったら、それはまぎれもない 「愛」 です。

  おんぼろアパートの管理人、タケばあさん。 ネコのトラさん。
  孫娘、香具矢 (宮崎あおい) との出会い。

  コトバに出しても出さなくても、気持ちは届いている。
  でも、ことばにして初めて、その思いは相手の胸を打つ。

  ただ、ニコニコと笑っているだけではない香具矢のあおいちゃん。 
   (今までの奥さん役の中で、一番気に入ったかも。)

  「好きです。」 のひとことに、
  女は一生を掛けられるんだなぁ、って思いました。  




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