ロミオの花火-えびす講花火大会

ロミママ

2011年11月24日 22:36

  「ここ、いいですか?」   
  昨夜の犀川の土手、私の左側に一人分のスペースがあった。

  「ええ、どうぞ。」  
  見上げると、30代後半の男性。  ちょっこしイケメン君。

  「いやー、すごい人ですね。」 
  「こちら、初めてなんですか?」
  「そう。 オレ、仕事で長野に来てて、すごい花火だって聞いたから。
   もう一人誘ったけど、ドタキャンくらっちゃって。  地元?」

  「ええ。 毎年のように来てます。」  
  「ほんとに?  じゃあ、場所はここが一番?」
  「今年場所変えたんです。 前にテントが見えないからいいかなと思って。」

  「なるほど。 しかしこの時期めずらしいよね。」
  「日本でいちばん美しい晩秋の花火、って言うんです。」
  「ふうん。 やっぱ、詳しいんだね。」
  
  「もちろん! 個人協賛したくらいだし。」  
  「協賛って、いくら? 1万!?  へえー、そこまで?」
  

  早速プログラムを開いて説明する。  ロミオの名前のことも。

  「気持ち、すっげーわかる。 オレも昔、犬飼ってたから。
   でも中高と部活忙しくなって、あんまりかまってやれなくなって・・・。」
  


  話はどんどん盛り上がり、
  こんな人と一緒に花火を楽しめるなんて ミラクルだわぁ、と思っていたら、
  突然声がかかった。


  「ここ、いいですか?  ものすごい人ですね。」 

  私の左手前に、30代後半の女性が立っている。 
  6時開始のため、4時20分から待っていた 
  私の妄想タイム も、さあ、ここでおしまい!   (#^.^#)  

  「ええ、どうぞ。」 


  オープニングの個人協賛の特大スターマイン。
  「信濃の国」 の歌声に合わせて素晴らしかった! 美しかった!

  ああ、これが待っていた 「ロミオの花火」。

  10号玉のコンテストはちょっと間延びしたけれど、
  パワーアップした2度のミュージックスターマインに上がる大歓声!


      
   そして、
   ラストのスターマインの時は
   大好きな平原綾香の歌が
   流れてきた。

   ♪~ 
    あなたは わたしの 奇跡   
    あなたは わたしの 希望
    必ず どこかで 見ているわ  
    それだけで いいのよ



  
    歌詞を口づさみながら
    頭の上に広がる花火を
    見ていたら、
    それまでこらえていた涙が
    どっと溢れた。 


   
    11月26日  追 記

    犬の目は、人間のように 「色」 を認識することはできません。
    つまり、ロミオの見えていた世界も完全にモノトーン。

    今回も花火を見るのに夢中で、
    下手くそな写真、ほとんど撮れませんでした。

    そのうちの1枚が、この白くなった花火。

    ロミオの目には色鮮やかなスターマインも、
    ただ白く光って見えていたんだなぁと思うと、
    花火嫌いのロミオを無理に連れてきてごめんね、って
    言いたくなりました。


     ☆ 老犬の 瞳の奥の 冬花火
    ☆ 歩道橋 振り向いて見る スターマイン
    



関連記事