アルクマの自動販売機
アルクマの自販機を見つけた男の子、遠くから走り寄ってくる。
「すっげぇ! アルクマだぁ!」
少し遅れて、弟もそばに。
「すっごーい、アルクマだぁ。
ねえ、お兄ちゃん、ここでアルクマ売ってるの? 何円?」
「ユウタ、そんなわけ、ないだろう??
あのさ、アルクマが中にいてジュースを出してくれるんだよ。」
「え? アルクマが中にいるの? 本当?」
「うん。 アルクマはさ、いつもお仕事してる、ってママが言ってたもん。」
「ふーん、そうなの? でも、夏になるとこん中暑いでしょ?」
「そんな時は、自分でジュース飲んじゃうからいいの。」
「へーえ、アルクマってすごいんだね。
でも、夜になったらこの中も真っ暗だよ。 怖くないの?」
「えーっとさ、クマは寒いときは穴の中でずっと寝てるんだ。
だから、大丈夫なんだよ。」
「ふーん。 お兄ちゃん、何でも知ってるね。
ところで、ママはどこへ行っちゃったんだろう?」
「ママ? えっとママはさ、きっと迷子になってるかもしんない。」
そのとき、お兄ちゃんの首に下げているケータイが鳴りました。
ママ、叱らないでね。 こんなにかわいい兄弟たち!!
(#^.^#)
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